ChatGPTを筆頭とするLLM(大規模言語モデル)の普及により、誰もが一瞬で膨大なテキストを作成・発信できるようになりました。しかし、それに伴い「ハルシネーション(AIの嘘)」や、もっともらしく書かれた不正確な情報がネット上に溢れるようになっています。今、私たちに必要なのは、発信された情報が「一次情報に基づいているか」を検証するリテラシーです。
1. 情報の『発信源』を追跡する仕組み
私たちが開発した「Fact Auditor」エージェントは、ネット上の怪しい記事やドキュメントが入力された際、即座にarXivやGoogle Scholarといった学術データベース、あるいは公的機関が発表している一次統計データに裏取りに行きます。検証に必要な要素は以下の通りです。
- クレーム検出: テキストの中から客観的に検証可能な「主張(数字や事実)」を自動抽出する。
- ソース・マッピング: その主張と類似する公的文献・統計のデータを検索・比較する。
- 信頼性スコアリング: 賛成意見・反対意見のバランス、および参照元ドキュメントの権威性を総合してスコアを算出する。
2. 人間が持つべき検証リテラシー
AIツールによる自動検証は強力ですが、最後の意思決定を行うのは常に人間です。私たちは以下の3つの原則を提唱しています。
「1. 急いで答えを出さない / 2. ソースの意図を疑う / 3. 複数の異なる視点から裏付けをとる」
3. 教育分野への適用
Open Coral Networkでは、このファクトチェックリテラシーをテーマにしたワークショップや小中高生向けのアクティブラーニングカリキュラムを開発しています。AIに使われるのではなく、AIを監査する側としての知性を育む学習環境を、富山の地域教育機関と連携して展開していきます。

